原付は、先輩や友人などの知人から譲り受ける機会の多い乗り物です。また、ネットオークションなどで入手する場合もあるでしょう。しかし、譲り受けたからといって、すぐに乗り出して良いというわけではありません。
譲り受ける際には、必要な手続きや書類があります。その手続きや書類に関しては、譲ってくれる側が準備するものと譲り受ける本人が準備するものと両方があります。
原付を譲り受ける際には名義変更が必要
原付を購入する際には、販売店と契約書をかわしますが、その際に契約書に署名・捺印された方が名義人となります。譲り受ける際には、この名義人を譲り受ける自分にしなければなりません。法的な所有者を自分に変更するということです。そもそも原付は、自動車と同じでナンバープレート番号と所有者が紐付けられてます。
したがって、譲り受けた場合に、この手続きを行わないと税金の通知などがすべて、もとの所有者のところへ行ってしまいます。
そのような不都合が生ためにためにに、原付を譲り受けた際には、ただちに譲り受ける者の住民票のある市区町村の役所へ行き、名義変更の手続きを済ませる必要があります。
名義変更に必要な書類
名義変更に行く際には、次の書類を必ずご準備ください。
廃車証明書
譲り受ける原付が廃車されたものであることを証明します。
「譲る側(旧所有者)」が準備する書類です。「譲る側(旧所有者)」が役所へ行き、取得します。譲り受ける側は、「譲る側(旧所有者)」からしっかりもらっておきましょう。これがないと手続きできません。
譲渡証明所
「譲る側」の署名・捺印がされた譲渡証明書を「譲る側」から必ず受け取っておきましょう。これがないと手続きができません。
軽自動車税申告(報告)書兼標識交付申請書
これは、届け出に行った役所でこの用紙をもらえますので、記入して提出してください。役所によっては、あらかじめウエブサイトからダウンロード・印刷できるところもあります。届け出に行く役所に問い合わせてみてください。
運転免許証などの身分証明書
譲り受ける側の運転免許証などの身分証明書が必要になります。
認印
譲り受ける側の認印をご準備ください。実印である必要はありません。印鑑証明書なども必要ありません。
原付の所有者の名義変更のために役所に行く時に必要なものは、以上の5点です。忘れずに準備することが大切です。
原付を譲り受けて運転するまでの流れ
原付を譲り受ける話がまとまりました。それでは、運転するまでの流れを説明します。
【ステップ1】原付バイクとともに「廃車証明書」「譲渡証明書」を旧所有者からもらう
「廃車証明書」と「譲渡証明書」は、譲る側(旧所有者)が準備するものです。これらは、名義変更の手続きに必要な書類ですので、必ずもらっておきましょう。
【ステップ2】住民登録をしている市区町村の役所にて登録手続きを行う
登録手続きは名義変更手続きが兼ねていますので、名義変更手続きで準備したもの以外の準備は不要です。
【ステップ3】新しいナンバープレートと標識交付証明書を受領する
新しいナンバープレートは即日渡されます。取り付けに必要なネジなどはナンバープレートといっしょに渡してくれる役所が多いようです。工具などはご自分で準備して、取り付け作業を行ってください。「標識交付証明書」とは自動車の車検証のようなものです。
「標識番号(ナンバーのことです)」「車体番号」「車名(メーカー名)」「型式」「排気量」「納税義務者の住所・氏名・電話番号」などが記されています。とても大切なものなのでなくさないようにしましょう。ただし、もしもなくしてしまった場合には、役所で再発行してもらえますので、届け出をするようにしましょう。
【ステップ4】自賠責保険に加入
自賠責保険の加入は法律で定められた「義務」ですので、必ず加入しなければなりません。 自賠責保険は人身事故をおこし相手を死傷させててしまった場合の対人賠償の一部にあてられます。
しかし、あくまで一部ですので、自賠責保険でけでは足りない部分が当然あります。しかし、最低限の補償はしてくれますので、必ず加入するようにしましょう。
【ステップ5】任意保険に加入を検討する
自賠責保険は、対人賠償の一部にしか当てられません。任意保険に加入することにより、対人賠償の上乗せなどができます。リスクに備えて安心するためには、任意保険にも加入することが必要です。原付は自動車のように、車検がありません。自動車なら車検の際に自賠責保険の加入が確認されます。
しかし、原付では、自賠責保険も任意保険もご自分で意識して加入する他ないのです。運転を開始する前に保険会社を検討して加入するようにしましょう。
原付を譲り受けた際には、名義変更手続きや保険加入を忘れないようにしましょう
原付を知人から譲り受けたり、ネットオークションなどで入手した際には、市区町村の役所へ行き、名義変更をしてきちんと登録手続きをしましょう。
手続き・登録に必要な書類などは「廃車証明書」「譲渡証明書」「軽自動車税申告(報告)書兼標識交付申請書」「運転免許証などの身分証明書」「認印」です。自賠責保険や任意保険に入ることも忘れないようにしましょう。