原動機付自転車(以下、原付)を手に入れたけれど、「防犯登録」ってちょっと面倒そう。そんなふうに感じて、つい後回しにしていませんか?
防犯登録をしないまま放置すると、盗難の被害に遭ったとき、発見や返還が難しくなるリスクもあります。
この記事では、防犯登録の目的から手続きの流れ、費用の目安まで初心者にもわかりやすく解説しています。安心・安全な原付ライフをスタートするために、今すぐチェックしておきましょう!
Contents
原付の防犯登録とは?目的とメリットを初心者向けに解説

防犯登録って義務?何のために必要?と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
正式には「二輪車防犯登録(旧グッドライダー防犯登録)」と呼ばれ、日本二輪車普及安全協会(JMPSA)が実施している任意の制度です。法律で義務づけられているわけではありませんが、盗難を防ぎ、万が一盗まれたときに持ち主のもとへ戻すための大切な仕組みとして、多くのライダーが登録しています。
盗難防止になる仕組み
防犯登録をすると、全国の警察が照会できるオンラインデータベースに登録されます。同時に防犯登録済みであることを示す専用ステッカーが発行され、バイクの目立つ位置に貼ることになります。
このステッカーがあることで、盗もうとする人への抑止効果が期待できます。警察に見つかればすぐ所有者が特定されるとわかっているため、盗まれるリスクを下げる効果が期待できます。
盗難時に早期発見・回収につながる
不審な原付を見つけた際、警察は登録ステッカーや車台番号から、すぐに所有者情報を確認できます。そのため、持ち主が盗難に気づく前に警察から連絡を受けるケースもあるようです。
出典:日本二輪車普及安全協会|二輪車防犯登録
有効期間や再登録のタイミング
防犯登録の有効期間は15年です。長く同じ原付に乗り続ける場合は、15年を過ぎる前に再登録が必要です。
出典:熊本県警察|二輪車防犯登録制
初心者必見!原付の防犯登録ができる場所と費用の目安
防犯登録の申請場所や費用について、わかりやすく解説していきます。
原付の防犯登録はどこでできる?
全国にある「二輪車防犯登録取扱店」で登録できます。日本二輪車普及安全協会(JMPSA)に加盟しているバイク販売店で、店舗ごとに登録業務を代行している仕組みです。
近くの登録取扱店は、JMPSA公式サイトの「取扱販売店一覧」ページで調べられます。
出典:日本二輪車普及安全協会|登録を行う事務所及び二輪車防犯登録 取扱販売店一覧
防犯登録に必要な書類は?
防犯登録の際に必要となる主な書類は、以下のとおりです。
- 販売証明書(または保証書)
- 公的な本人確認書類(運転免許証など)
- 印鑑(サインで代用できる店舗もあり)
中古バイクや譲渡された原付の場合は、譲渡証明書や前所有者による抹消証明書が求められることもあります。
防犯登録にかかる費用の目安は?
防犯登録の費用は、店舗や地域によって若干異なります。日本二輪車普及安全協会によれば、2025年4月時点での参考登録料は1,650円です。
また、住所変更や名義変更、抹消登録などの変更手続きには、別途500円前後の費用がかかるケースも増えているので、事前にチェックしておきましょう。
出典:日本二輪車普及安全協会|二輪車防犯登録の各種お手続き
防犯登録番号の確認方法
自分のバイクが正しく登録されているか確認したい場合は、次のいずれかの方法で防犯登録番号をチェックできます。
- 登録時にもらうユーザーカード
- 車体に貼られている登録ステッカー
- バイク購入時の販売店控え
自転車の防犯登録とは制度が異なるため、混同しないように注意が必要です。
ケース別に整理!新車・中古・譲渡で必要な書類と注意点
新車・中古・譲渡の3パターンに分けて、必要書類と注意点を整理します。
新車購入時の必要書類・注意点
新車を購入する場合、多くは販売店で防犯登録手続きを代行してもらえます。スムーズに進めるためにも、事前に必要書類を確認しておきましょう。
- 販売証明書(保証書で代用されることもあります)
- 運転免許証などの公的な身分証明書
- 印鑑(署名で代用可の場合もあります)
注意点:購入店が登録取扱店であるか、登録代行の有無を事前に確認しておきましょう。
中古車購入時の必要書類・注意点
中古バイクを購入する場合は、前の防犯登録が抹消されているかの確認が重要です。必要書類は以下の通りです。
- 中古販売店からの販売証明書
- 前所有者からの譲渡証明書
- 防犯登録抹消証明書または旧ユーザーカードの控え
- 運転免許証などの公的な身分証明書
注意点:前の登録が抹消されていないと再登録ができません。必ず確認しましょう。
譲渡・譲受時の手続き
知人や家族などからバイクを譲ってもらう場合も、防犯登録の抹消・再登録が必要です。譲渡時にはできるだけ一緒に手続きを行うと安心です。
必要書類は以下の通りです。
- 譲渡証明書(手書きでも可)
- 前所有者の抹消証明書または旧ユーザーカード控え
- 運転免許証などの公的な身分証明書
- 譲渡人と譲受人の印鑑(またはサイン)
中古車や譲渡車を購入・譲り受けた際に、前所有者の防犯登録が抹消されていないまま乗っていると、以下のようなリスクが発生します。
- 警察の照会時に前の所有者情報しか出ず、盗難時の発見や返還がスムーズにいかない
- 所有者と登録情報が一致せず、盗難車と疑われる可能性がある
- 防犯登録の新規申請を断られるケースがある
安心してバイクに乗るためにも、譲渡証明書とともに、前の登録を抹消して再登録する手続きを忘れずに行いましょう。
以下に、新車・中古・譲渡での手続きの違いを一覧にまとめました。原付の入手方法に応じて必要な書類をチェックしましょう。
| 入手形態 | 必要書類 | 注意点 |
| 新車購入 | 販売証明書、身分証明書、印鑑 | 販売店でその場で登録できることが多い |
| 中古購入 | 譲渡証明書、抹消証明書、 身分証明書、販売証明書 |
前の登録が残っていると新規登録できない |
| 譲渡 | 譲渡証明書、抹消証明書、 身分証明書、印鑑 |
前所有者に抹消手続きをしてもらうのが理想 |
防犯登録ステッカーの貼り方・登録後のケア、各種変更も忘れずに
登録後のステッカーの扱いや、引っ越し・譲渡などに伴う手続きも、安心して原付を使い続けるためには大切です。
防犯登録ステッカーを貼る位置や、ユーザーカードの保管方法
防犯登録ステッカーは、貼る位置によって盗難抑止や発見率が変わります。以下が理想的な貼り方と保管のコツです。
- ステッカーは、座席シート下の左側の車体部分や、ナンバープレートの近くなど、警察や外部から見て確認しやすい場所に貼りましょう。
- ユーザーカードは財布や書類ケースなどで保管し、スマホで撮影しておくことをおすすめします。
引っ越し・氏名変更時の変更登録
引っ越しや結婚などで、住所や氏名が変わった場合は「変更登録」が必要です。これは警察のデータベースに正しい所有者情報を残すための重要な手続きとなります。
原付を購入した販売店や各都道府県の二輪車防犯協会で手続きできます。
売却・譲渡・廃車時の抹消登録
原付を手放すときは、防犯登録の「抹消手続き」を忘れずに行うことが大切です。
抹消は、販売店や防犯登録窓口で申請できます。手続きにはユーザーカードや車体情報が必要になるため、準備しておくとスムーズです。
レンタルバイク利用時の取り扱い

防犯登録はバイクの所有者が行うため、レンタルバイクの利用者が新たに登録手続きをする必要は基本的にありません。万が一の盗難やトラブルに備えて、利用前に知っておきたいポイントがいくつかあります。
レンタルバイクの登録状況と利用者の注意点
利用者は防犯登録の手続きは不要ですが、鍵の施錠や車両の保管場所など、盗難防止の基本を守る責任があります。また、借りる際にはユーザーカードや登録情報の有無も念のため確認しておくと安心です。
盗難時の初動フロー
万が一、レンタル中にバイクが盗難に遭った場合は、次の順序で対応してください。
①レンタル事業者へ連絡し、状況を伝えます。
②最寄りの警察署で被害届を提出します。
ユーザーカードや車両の登録情報がある場合は、共有しておくと安心です。早い対応が車両の発見や保険対応にも大きく関わるため、慌てず正しい手順で進めることが大切です。
利用者向けチェックリスト
防犯面で安心してレンタルバイクを利用するために、以下のポイントを事前に確認しておきましょう。
- 施錠の方法とダブルロックの有無
- 駐車場所(人目がある場所か、防犯カメラの有無など)
- 防犯登録の有無と番号の記載箇所(ステッカー・カード)
- 盗難発生時の連絡先とフロー(レンタル契約書を確認)
まとめ|防犯登録は愛車を守るための必須ステップ
原付バイクの防犯登録は、盗難を防ぐための抑止力となるだけでなく、万が一盗難に遭った際にも早期発見や返還につながる大切な制度です。
「まだ登録していなかった…」という方も大丈夫。この記事を読んだ今がベストタイミングです。大切な愛車とご自身を守るために、防犯登録を忘れずに済ませておきましょう。




