原付が盗まれた!そのときの対処法と代替バイクに関する情報を紹介

原付が盗まれた!そのときの対処法と代替バイクに関する情報を紹介

原付の盗難は全国各地で頻発しています。しかも、盗まれたバイクの多くが所有者のもとに戻っていないのが実情です。そのため、原付の所有者は盗難事件を他人事と思わずに、自分も被害に遭うことを想定しておくことが大切です。

原付が盗まれた際に慌てずに対処して速やかに代替バイクを用意するには、その事態を想定した対策が重要です。このコラムでは、原付が盗まれた際の対処法と代替バイクに関する対策などを紹介します。

バイクが盗まれた!最初にやるべきこととは

バイクが盗まれた!最初にやるべきこととは

バイクが盗まれた際の対処には以下の3ステップの行動が必要です。

【ステップ1】警察に被害届を提出

バイクの盗難に遭った際に最初に起こす行動は警察への通報です。110番ではなく被害現場がある地域を管轄する交番や警察署に赴くのが一般的です。

交番や警察署で原付の盗難に遭ったことを告げると被害届の提出を求められます。被害届とは、「被害に遭ったことを警察に申し出る」ために提出する書類のことです。警察は被害届の受理後に捜査を開始するかどうかの判断をするため、原付が盗まれた際には必ず提出する必要があります。

提出が遅れると証拠集めの困難さなどを理由に警察が受理しない可能性があるため、バイクが盗まれた際には何よりもまず被害届を提出しておくことが大切です。被害届の提出といっても被害者は事情聴取に答えるだけで、書類の記述は基本的に担当の警察官が行います。

事情聴取の主な内容は、被害の年月と日時・被害品の種類・被害に遭った場所・被害の詳細・犯人に関する情報などです。事情聴取が終わると被害届に署名をして提出します。その際に身分証明書の提示を求められるため、運転免許証を忘れずに持参します。なお、被害届は被害者本人による提出が原則です。

【ステップ2】税関に通報する

盗まれたバイクが海外に不正に輸出される事案が発生しています。そのため、そういった事態を防ぐために、被害届の受理後に警察から全国の税関へ情報が伝わることになっています。

ただし、被害届の処理に一定の時間を要した場合には、この連絡が遅れることも少なくありません。そこで、原付が盗まれた際には、念のため被害者本人が税関へ通報しておくといいかもしれません。

【ステップ3】廃車手続きを行う

バイクが盗まれたとしても各種税金の納付義務は所有者にあります。この義務を消滅させるにはバイクの廃車手続きが必要です。廃車手続きは排気量126cc以上のバイクが運輸支局・自動車検査登録事務所、125cc以下のバイクは各市区町村役場で行います。そのため、原付の場合は各市区町村役場で手続きを行うことになります。

廃車手続きを担当しているのは各市区町村役場の税務課です。被害届を提出した警察名・届出年月日・届出受理番号を控えたうえで、運転免許証と標識交付証明書(盗まれた場合は不要)を持参して赴き、職員の指示に従って手続きをします。

手続きが完了すると廃車申告受付書が交付され、愛車は廃車扱いとなります。なお、盗まれたバイクが発見された場合は再登録の手続きが必要です。

バイク盗難の実情

バイク盗難の実情

毎年多くのバイクが盗難に遭っています。その実情と盗難補償について解説します。

年間のバイク盗難件数

警察庁の統計資料によると、平成27年のバイク盗難は3万5486件でした。令和2年には9018件にまで減少していますが、それでも毎年多くのバイクが盗難に遭っているのが実情です。

犯人逮捕率は10%程度

警察庁の統計資料によると、平成27年のバイク盗難犯の検挙数は3994件、令和2年は1489件です。盗難件数がそれぞれ3万5486件と9018件であることから、逮捕率は10%程度ということになります。

つまり、盗まれたバイクが自分のもとに戻ってくる可能性も10%程度ということで、かなり低いということが分かります。

バイクの盗難補償に加入していたら

各保険会社などでは、バイクの盗難補償保険を販売しています。この保険に加入していると、新たなバイクを購入する際の資金(上限額あり)が補償されます。新車の購入資金の全額を賄える保険もあるため、バイク愛好者は加入しておくと安心です。

盗まれた後の選択肢

盗まれた後の選択肢

原付を通勤に使用している場合、すぐにでも代替バイクを用意する必要があります。そのための主な方法には次の3つが考えられます。

新たなバイクを購入する

まず考えられるのは新しいバイクの購入です。原付の場合は新車なら14万〜20万円程度、中古は数万〜10万円程度が相場です。盗難補償保険に加入していれば大丈夫ですが、未加入の場合は大きな出費になります。

友人からバイクを譲り受ける

友人が乗っていないバイクを所有しているなら譲り受けるのも選択肢の1つです。ただし、友人から原付を譲り受ける場合、名義変更とナンバープレートを新しくするための煩雑な手続きが必要になります。

そもそも、タイミングよく友人から原付を譲り受けられる可能性は低いかもしれません。

【関連記事】原付を譲り受ける際に必要な手続きや書類について

レンタルバイクを活用する

盗難補償保険に未加入でまとまった購入資金もなくローンも組みにくい人には、レンタルバイクの活用を推奨します。

レンタルバイクとは、バイクを時間・週・月単位で借りられるサービスのことです。各種保険にも加入済みのため安心して借りられます。煩雑な手続きも不要で気軽にレンタルできるため、万が一盗まれたバイクが戻ってきても安心です。

盗難を機にレンタルバイクに切り替えるのも選択肢の1つ

愛用しているバイクが盗まれるとパニックに陥りがちです。ただ、迅速に被害届を提出すれば無事に戻ることも考えられます。まずは、落ち着いて対応することが大切です。

とはいえ、検挙率が10%程度という実情を踏まえれば、戻ってこないことを前提にした対応も必要になります。新しいバイクの購入もいいですが、所有することにこだわりがないのなら、盗難を機にレンタルバイクに切り替えてしまってもいいかもしれません。

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